おはようございます。
「岐阜武」インスパイアの林です。
映画界に現れた「鬼滅の刃」という救世主。
何かと話題になっていますが、この作品のヒットは歴史的に大きな意味を持っていると感じます。
「文化の日」の週という事で、日本アニメについて考察してみます。
先日、ウチの母親がこんなことを言っていました。
突然「鬼滅の刃って面白いの? 観に行ってみようかしら」というコメントを残したのです。
「え”ーーー」って感じです。
アニメを全身で毛嫌いしている人間が「アニメ映画」を観てみようかって!
これはもう、ただゴトではありません。
どんなニュースを見るよりも衝撃を受けました。
まぁ観に行くことは無いと思いますが・・・。
世界に目を向けると、感染拡大を受けてエンターテイメントの縮小が継続しています。
この状況で、日本では歴史的に大ヒットしそうなアニメ映画があるとなれば、世界が注目するのは必然。
どこまで行くのか楽しみです。
収益化のポイントが変化している
一般的に漫画というのは紙(静止画)で楽しみ、アニメというのは映像作品(動画)という認識を持っています。
「鬼滅の刃」はアニメ(動画)のヒットが作品自体のヒットにつながったとされています。
通常、アニメ映像は権利に守られていて、新しい作品ほど無料公開されません。
アニメで収益を上げようとすれば無料公開は当然遅れます。
今、この手法が時代に合わなくなってきています。
「鬼滅の刃」のアニメは定額制の「アマゾン・プライム」や「Netflix」「Hulu」で、早い段階から会員に無料公開されていました。
そこから認知が広がった感があります。
クオリティの高い作品ほど無料公開して広く認知を得たほうが次の手が打てるワケです。
収益化のポイントを変えて認知を優先した「鬼滅の刃」は、アニメヒットのモデルケースになると思います。
どんな作品でも知ってもらわなくては価値が上がりません。
これは洋服やブランド、音楽も同じです。
その昔、メジャーを目指す無名のバンドマンが「テレビには絶対出演しない」と言っていて、「おいおい」と内心思ったことをなぜだか思い出しました。
実際こういうケースって多かったりします。
「日本アニメ」の可能性
「鬼滅の刃」が作るであろう大きな風穴を持続させるには、第2、第3の作品が必要です。
クリスマス公開の「えんとつ町のプペル」はその候補になるかも知れません。
原作は絵本なので「鬼滅の刃」のようにストーリーやキャラクターへの広い共感がベースにあるわけではなく、キャッチーさにも少々欠けます。
ただ、この作品には別の見方があって、作者はキングコング西野氏です。
彼は日本屈指のインフルエンサーであり、独自のマーケティング手法は芸術レベルです。
何が言いたいかというと、発信者という切り口で見ると「お笑い芸人」の枠はとうに超えている「発信のプロ」が作った映画だということです。
公開日までに何かの「部分」で必ず話題に上がると見て間違いないでしょう。
作者の共感力や拡散力によって作品の「認知」がどのように広がるのか、とても面白い展開が期待できると思います。
さて、年末までは「鬼滅の刃」が引っ張り、2021年はどんな作品がそのバトンを引き継ぐのか要必見です。
日本アニメが世界を席巻する日はそう遠くないかも知れませんね。
それでは、今日も良い1日を!